またチートの話ですみません。シンプルですが情報としてお伝えしようと思います。
チート対策の特許
管理人の経験として、PC版ライズをプレイした時に野良参加したプレイヤーがモンスターを一撃で倒すチートを使っていたことが2回くらいありました。しかしワイルズでは今のところ出くわしたことはありません。Twitterを見るとチラホラ報告が上がっていますがあまり多くない模様です。何か対策をしているのかと思い調べたところ以下の審査中の特許が見つかりました。
特開2025-062171
審査中 (公開公報の発行)
概要は以下のとおりです。
申請文から一部抜粋
本発明によれば、マルチプレイを行うゲームにおいて、簡単かつ安価に不正行為を検出することができるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することができる。
例えば、武器Aの攻撃力が100であるところ、第3ゲーム装置2Cに記憶される第3マスタデータmcにおいてだけ武器Aの攻撃力が1000になっていれば、当該第3ゲーム装置2Cにおいて操作されるプレイヤキャラクタが武器Aで敵キャラクタに攻撃をヒットさせた場合に、他のゲーム装置2A,2B,2Dにおいて操作されるプレイヤキャラクタが同じ武器Aで同じように敵キャラクタに攻撃をヒットさせた場合に比べて10倍のダメージを与えられることになる。このように、自身のゲーム装置2におけるマスタデータ30mを改ざんすることにより、ゲームにおける不正行為が成立してしまう恐れがある。
第3マスタデータmcにおける武器Aの攻撃力が不正なデータである場合、第3ゲーム装置2Cからホストコンピュータである第1ゲーム装置2Aに送信される第3プレイヤキャラクタの攻撃に関する演算処理結果のうち、武器Aによる攻撃に関する演算処理結果(例えば敵キャラクタに800ダメージを与えた)については無視される。
概略
簡単に言うとマルチプレイ時、サーバーのマスターデータとキャラクターのデータを比較し、それに合わないデータをはじく仕組みです。
サーバーには本来の仕様どおりのマスターデータが存在し、申請文の例では武器Aの攻撃力は100とされているところチートにより攻撃力1000にしているプレイヤーがいた場合、通信によりデータを比較し不正を検出、その武器による攻撃をクエスト中無視することになります。
チーターの攻撃をモンスターの体力を管理するホストプレイヤーが無視するため一撃チートを防げる仕組みです。もしかしたらクエストが変に長引く時は誰かの攻撃が無視されている可能性もあるかもしれません。
なおダメージ判定は通信を介してないと思われるため、チーター視点では大ダメージを与えていることになっていそうです。
(幻覚の中で攻撃しても相手を倒せない戸愚呂兄状態みたいな)
考えられる回避方法
しかし実際に一撃で倒される報告が少数ながら上がっていることを考えると回避方法がありそうです。いくつか考えてみました。
・モーション値をあげる。
→マスターデータ内にモーション値を比較するシステムが無い場合、例えば大剣の薙ぎ払いの威力を1000倍にするなどのチートは検出できません。
・クエスト中に攻撃力1000の武器に入れ替える。
→申請文でも判定のタイミングについて言及されていますが、クエスト開始時しか判定が無い場合、途中で武器を入れ替えることで検出できなくなります。
・スリンガー弾の威力を上げる
→比較検証されるデータが武器攻撃力のみであれば他の攻撃手段で回避できてしまいます。
一応マスターデータの改ざんも出来なくはないかもしれませんが、そこまでいくとハッカーが行う犯罪ですしわざわざやる人もいないでしょう。
カプコンとしては申請文にあるように「不正行為を検出するためのプログラムおよびデータを予め用意する必要があり、複雑かつコストが高くなる問題がある。」「簡単かつ安価に不正行為を検出することができるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することを目的とする。」とあるのでガチガチのチート対策ではなく、一般的なプレイの範囲内でできるだけチートを見ることが無くなるようにしたいという考えに見えます。
この仕組みはチートを完璧に防ぐのは難しいかもしれませんが、実際に一撃チートの発生件数はライズのころに比べて少ないようなので、一定の効果を上げているように見えます。
おわりに
ライズで一撃討伐された時は「あり得ないダメージは除外するシステムにしてくれ」と思いましたが申請中の特許である程度実現されそうです。なお出願日は2023年10月2日(サンブレイクの発売日は2022年6月30日)なので過去作では特にチート検出システムは無かった・・・のかな?というところです。ワイルズでのクロスプレイ解放に合わせて対応をしたということでしょう。
管理人はオフラインゲームでのチート対策は根本的に無理だと思っているのですが、多くの人がプレイする範囲でチートを見ることがなくなるのであれば良い特許だと思いました。
というわけでカプコンの特許のお話でした(‘ω’)
コメント
やはりM0D、M0Dは全てを解決する
QED 証明完了