モンハンNOWのライトボウガンなどが下方修正を受けることについて、ちょっと長めの書いてみました。「課金」という単語には突っ込まない方向でヨロシク。
前書き:ソシャゲは下方修正をしない(できない)
■前書き
ソシャゲでは課金で手に入れるキャラや武器は基本的に下方修正しない。理由は簡単で例えば強いキャラを実装し販売した後に下方修正した場合、商品を偽って販売(優良誤認)したことになりかねないからである。もし販売方法に問題があると認められた場合、課金分(ガチャ代等)の返金を行う必要があることに加え、悪評が立つことにもなり運営としては大損害となりえる。
そのためゲームメーカーは例えば新しいキャラを出す際にはバランスを崩さないようチェックをしている(だろう)。それでも予期せずキャラが逸脱した強さになってしまった場合、その強さに合わせてゲームの難易度を変更したりそのキャラと相乗効果のあるゲーム内の装備を弱体化させるなどしてキャラの弱体化をせずに帳尻を合わせる。これならば相対的にそのキャラの価値が下がったとしてもキャラ性能は変化していないと一応主張できる。
ただしこのやり方は本来ゲームバランスに合わせてキャラを作るところ、キャラに合わせてゲームを改変することになるのでゲームに悪影響を与えることが多々ある。またやむを得ず無理やり辻褄を合わせる方法であるため、開発運営能力に疑問を持たれることもある。
そういった理由でソシャゲの運営は課金要素の下方修正をしない。そして下方修正をする必要がないように細心の注意を払っている。(相対的な下方修正は結構ある)
モンハンNOWの武器調整
そしてモンハンNOWの話である。モンハンNOWの「武器」が課金アイテムかどうかだが話を簡単にするために「ある高グレードの武器を素材とゼニーを全て課金で手に入れて作った」とする。増やした素材は通常のアイテムと見分けがつかないが実質的に課金分のみを使用したということにしよう。なお現金1万円がかかったものとする。
この1万円武器が武器種全体の下方修正により「倒せていた敵が倒せなくなる」などの価値の低下が起きた場合、当初提示(表示)されていた商品が変更されたと考えることができる。それにより返金を要求する妥当性はあると思えるが、運営からすれば「武器種の仕様は変更されても武器の性能はゲーム内で確認できるまま変わらないため問題は無い。」と主張できなくもない。
しかし下方修正が認められることになると、性格の悪い考え方をするならば人気の武器種を定期的に弱体化することで、別の武器に課金させること可能となる(モンハンNOWの運営はパッチノートから慎重に調整している感じが伝わるので悪意は無いと思うが)。
運営が下方修正による補償を回避するのであれば上方修正によりバランスを取るしかない。モンハンNOWは戦い方の幅が狭くシンプルな作りになっているため、調整もそこまで難しいものではないと思われる。仮に労力が大きかったとしてもそれが金銭に関わるサービスを提供する側の責任だと思う。
最後に、個人的に下方修正は返金対応すべき問題だと思う。ただ武器を素材とゼニーに戻す「巻き戻し」があれば返金問題にならないし今後の武器調整の障害にもならないのでぜひ実装して欲しいと思う。
まとめ
というわけで下方修正の話でした。なんだかんだでアクションがしっかり面白いゲームなのでイイ感じにまとまって欲しいです。こういう調整があるとランスと双剣のバランスがどうなるかちょっと心配にはなりますが、どっちの武器種の好きなので期待しています。
余談ですが「ゲーム内容は運営が任意でいつでも変更できます」みたいな利用規約があることもありますが、消費者に一方的に不利な条項は同意してても無効になります。参考までに。
運営やらかし事件簿
せっかくなので管理人の知っている今回の件に似た運営やらかし事件を3つ掲載してみます。
パズドラ:イヴェルカーナ事件
モンハンコラボで新登場したイヴェルカーナのリーダースキルによるダメージの軽減率が75%になっていた事件。おそらく当初は25%の軽減率にするつもりだったのを間違えたと思われる。
ガチャ開始から強すぎる軽減率のためすぐに騒ぎになり約1時間後に緊急メンテ、軽減率は35%に変更された。補償の魔法石を配布したが表立って返金対応はしなかったため「消費者庁コラボ第2弾か?」と揶揄されるなどした。
当時はキャラクター紹介にダメージ軽減率を表記していなかったため、運営自身が混乱したのではないかと思われる。自業自得かもしれない。
グラブル:ヤチマ事件
画像のグラブルの召喚石「ヤチマ」は別の無課金召喚石「ベルエンジェル」と組み合わせることで極めて強力な動作ができたため、運営により「ベルエンジェル」が下方修正された事件。しかし「ヤチマ」に変更は無かったものの「ベルエンジェル」との組み合わせを目指してガチャを引いたプレイヤーもいたため、この修正はかなり物議を醸した。なお原因は運営のチェック不足だった。
ヘブバン:計算式変更事件
大島一千子という強力なダメージカットスキルを持つキャラが実装された時の事件。
ヘブバンではダメージ除算効果を加算処理していた。例えば50%カット効果を同時に2種類発動させると100%カットになるという計算式だった。
しかしガチャを販売した後ダメージ除算効果を乗算で計算するよう仕様が変更され、先ほどの例では50%×50%で75%カットになる仕様となった。またあおりを受けて一部のSSキャラも弱体化された形となってしまった。
運営は「(100%カットできる)この仕組みを継続していくと、今後長期に運営を続けていく上で多様なスキル/パッシブスキル/アクセサリ等をお届けすることが難しくなってしまうため、誠に申し訳ございませんが、今回の調整を加えさせていただくことにしました。」と説明している。
この仕様変更により返金騒動になり引退したプレイヤーもいたと言われている。
というわけでおまけの話でした。
返金申請したらデータ消されるとか話あるけどアレもどうなんだろね(‘ω’)
コメント
ソシャゲとかよーやるわ
公式からはイベント限定モンスターの案内があっただけで特定の武器が強いと勝手に盛り上がっていたのはユーザーだと思うのですが、どの部分が優良誤認に当たるのでしょうか?
今回の場合は優良誤認や景品表示法違反には該当しないんじゃないかと思います。
必死に作った人からすると心象最悪なのは間違い無いと思いますが。
もし今後もバランス調整を続けて行く方針であれば素材の巻き戻しなどの可逆的なシステムは欲しいところですね。
下方修正した場合は優良誤認になりかねないって最初に書いてあるやん
優良誤認の意味を調べましょう。
以下が消費者庁の説明です。
“具体的には、商品・サービスの品質を、実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも優れているかのように偽って宣伝する行為が優良誤認表示に該当します。”
公式はイベントを告知しただけで他の装備よりも強いと誤認させるような事は言っていません。
有料アイテムが説明されている性能より劣っていた場合や、事前に強力な装備が作れると謳って課金させた後に下方修正した場合、ガチャ表記と異なる確率に操作をしていた場合は優良誤認になります。
それとは別の話で、イベント中に売り出されていた砂漠の咆哮イベントパックは有利誤認(優良誤認とは別)の疑惑があります。
期間限定と謳っておきながらジェム換算しても1440ジェム分にしかならないので普通にプレイしてる人はジェムを買った方がお得になる謎パックでしたし。
ライトボウガン強いんですか?
開発者目線からだと出過ぎた杭打つ方が楽なんだろうなあ
まあソシャゲになったことがそもそもの間違いだったということで・・・。